こんにちは。

スター行政書士事務所の山田です。

このブログでは、私がこれまで20年以上高齢者福祉に関わってきた経験と介護職員向けの研修でお話してきたことなどをお伝えしたいと思います。

このブログが、少しでも介護の現場で頑張る皆様のお役に立てれば幸いです。

 

今日は「介護職員の新人研修」をテーマに書いていきます。

 

今は4月。

新しい職員が入った介護事業所も多いと思います。

 

私は、社会福祉法人に勤務していた時、法人全体の新人職員研修の担当をしていました。

私が勤めていた社会福祉法人は、救護施設、保育園、障害・高齢事業所など色々な種類の福祉の事業を運営していましたので、そこで働く人たちに共通したことをお伝えしていました。

お伝えする中で、自分が最も大切にしていたのは、「自分がやられて嫌なことは相手にやらない」ということです。

小学校の子どもでもわかるようなことだけど、福祉の現場ではなかなか難しい。

福祉の仕事をしていると、「相手のため」「周りの人がやっているから」などといった理由で、利用している人のことが嫌がっていることをやってしまいそうな場面が出てきてしまいます。

例えば「清潔のために、嫌がっている人の服を無理やり脱がして入浴してもらう」「嫌いな食べ物でも、将来のことを考えて無理してでも食べてもらう」など理由は様々ですが、それは、職員(強い立場)と利用者(弱い立場)で力関係が固定化されてしまっている場合に多くなります。

長い間福祉の仕事をしていると、悪い意味でも仕事に慣れてしまい、利用者のことを「人間」として、関わる感覚が麻痺してしまうことも少なくありません。

実際、自分も介護事業所で働いているときには、ご利用者にそのような関わり方をしてしまっていました。

そのときは、「自分たちは利用者のために正しいことをやっている」と思い込んでしまっていました。

しかし、色々な研修や書籍の中から学ぶことによって、自分がやってきたことの中には、多くの間違いがあったことに気づかされました。

 

感染症対策や接遇、食事介助や排せつ介助など、専門職としてのスキルを高める教育も大切です。

しかし、その前に「自分がやられて嫌なことは相手にやらない」ということを徹底すること。福祉の仕事に携わるすべての人たちに必要なマインドを、新人のときにしっかりと理解することはとても大切なことだと思います。

 

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。