こんにちは。

スター行政書士事務所の山田です。

 

このブログでは、私がこれまで20年以上高齢者福祉に関わってきた経験と介護職員向けの研修でお話してきたことなどをお伝えしたいと思います。

このブログが、少しでも介護の現場で頑張る皆様のお役に立てれば幸いです。

 

今日は「介護はトップダウンではうまくいない」をテーマに書いていきます。

介護の現場では、どのように介護サービスを決定していますか。

 

介護サービスは、ケアプランに沿って行うのが原則ですが、日々変化するご利用者の細かい部分までケアプランに記載されているわけではありません。

介護の現場では、常に変化するご利用者の状態に応じて、柔軟に介護の方法を決めていかなければいけないことも多くあります。

 

そこで大切になるのが、タイトルに書いた「介護はトップダウンではうまくいない」ということです。

介護現場の管理者や主任、ユニットリーダーなどそれぞれの介護事業所で呼び方は違うと思いますが、組織には上長がいると思います。

組織内の立場によって職務上の役割が決まっており、それぞれ事業所全体やユニットを管理しなければならないので、指揮命令の系統があると思います。

しかし、介護サービスに関してはトップからの指揮命令ではうまくいかない、というのが自分の考え。

介護の現場から離れている管理者や、声の大きいベテラン職員が「このご利用者は○○で対応して」と他の職員に指示を出した場合、一時的にはうまくいくかもしれません。

しかし、長期的に見た場合、現場で働く人たちが自分で考えることしなくなってしまい、管理者やベテラン職員の指示がなければ、適切な介護を決めることができなくなってしまいます。

それに、介護の仕事をしている人たちも「人間」です。

上の人から言われたことをやっているだけより、目の前のご利用者のために何ができるか、自分たちで考え介護実践している方がよっぽど仕事が楽しくなるのではないでしょうか。

 

だからと言って、介護現場の人たちだけで介護サービスを決定し、介護現場以外の人の話を全く聞かないということではありません。

ご利用者の一番近くにいる介護職だからこそ、見えることもあるし、逆に見えないこともあります。

介護現場を外から見たときに、気が付くことがあることも少なくありません。

ですので、実際に介護の現場以外にいる人の話もよく聞きながら、介護を決定することが大切だと思います。

 

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。