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【介護ブログ】認知症の人の“家に帰る”について

こんにちは。

スター行政書士事務所の山田です。

 

このブログでは、私がこれまで20年以上高齢者福祉に関わってきた経験と介護職員向けの研修でお話してきたことなどをお伝えしたいと思います。

このブログが、少しでも介護の現場で頑張る皆様のお役に立てれば幸いです。

 

今日は「認知症の人の“家に帰る”」をテーマに書いていきます。

 

先日、知人から「グループホームに入居している方が、いつも、職員さんに「家に帰りたい」と言って怒っているらしい。本人の意向を尊重して家に帰した方がいいか考えている。」と相談がありました。

 

お話を聞くと、

・要介護1

・歩行など身体機能は特に問題はない。

・短期記憶の障害があり、直前のこともすぐに忘れてしまう。

・自分のお金はどこにあるのか心配することがある。

・「家に帰りたい」と言ったり、お金の話が出たときは、職員は補助人に電話をして、本人と話をしてもらっている。

・グループホームはまだ開所して約1年。

ということです。

 

現在、自宅もまだそのまま残っているので、物理的には自宅に帰ることもできます。

 

ただ、自分としては「本人は本当に家に帰りたいのか?」ということをしっかりと考えた方がいいと思っています。

もしかしたら、「家に帰りたい」という言葉は、「ここにいたくない」ということかもしれません。

仮にそのように考えた場合、選択肢とすると

  • 自宅に帰る。
  • 他の施設に引っ越しをする。
  • 現在の施設で生活を続ける。

といったところでしょうか。

自宅に帰るのも選択肢の一つかもしれません。

しかし、元々自宅で一人暮らしができなくなったからグループホームの入居したのであって、今からまた自宅で一人暮らしをするにはかなりリスクが伴います。

特に認知症は時間の経過とともに進行していくので、以前、出来ていたことも出来なくなっているかもしれません。

 

他の施設に引っ越すという選択肢もあるでしょう。

本人に合うかどうかは入居してみないと分かりませんが、家に帰るよりも現実的かなと思います。

しかし、認知症の人の場合、環境の変化による負担はかなり大きいと思います。

 

そこで、私が一番良いと思うのは、「③現在の施設で生活を続ける。」です。

このように書くと「本人の意向を違うのではないか」と感じるかもしれません。

しかし、私の経験上、先ほど書いたように認知症の人の「家に帰りたい」は、「ここにいたくない」という現れであることが多いと思っています。

逆に言えば、ご利用者からこのような言葉が出たときは、事業所として、目の前のご利用者に合わせた施設を作るチャンスなのかもしれません。

時間はかかるかもしれませんが、利用者の状態、意向に合わせて、「ここにいたい」「ここにいてよかった」と思える事業所を作っていくことが、事業所・職員の成長にもつながるのではないかと思います。

 

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

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プロフィール

スター行政書士事務所 山田拓郎
1999年に社会福祉法人に入社し、特別養護老人ホームの介護職・生活相談員・ケアマネージャー、グループホーム管理者として勤務。

「一人ひとりが輝ける社会の実現を目指す」をミッションにスター行政書士事務所を開業。現在は、福祉事業所の開業支援や任意後見人として活動している。認知症ケア・虐待防止研修等の講師。

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