こんにちは。
スター行政書士事務所の山田です。
このブログでは、私がこれまで20年以上高齢者福祉に関わってきた経験や介護保険制度の情報、福祉について考えていることなどをお伝えしたいと思います。
このブログが、少しでも介護の現場で頑張る皆様のお役に立てれば幸いです。
今日は「研修の講師をするときに考えること」について。
本日、認知症介護実践者研修で「認知症の人の権利擁護」という科目でお話をしてきます。
実施する団体からは、受講生は51名との事。
直前になって何人かキャンセルになったようですが、コロナ禍において、これだけ集まるのだから、皆さん熱心だなと感心します。
実践者研修などでお話するようになって、もう7年。
研修の内容や資料は、これまで自分で勉強したことや考えていることを取り入れながら、少しずつ変わっています。
しかし、研修をやらせていただくようになった頃から、一貫して変わらないことがあります。
それは、
「受講した人が事業所に戻って一つでも取り組めるようにすること。」
です。
研修を受講して「勉強になった。」「つまらなかった。」など、同じ研修を受けても受講した人によって評価は違います。
どちらにしても、受講した人の中だけで完結しては、もったいない。
人員不足の中、事業所を代表して研修に参加しているのだから、何か一つでも事業所で実践してもらいたい、と思って研修をしています。
しかし、研修を受講したからといって、事業所で働いている人たちすべてが温かく迎えてくれるわけではありません。
何か新しいことに取り組もうとすると、当然反発もあるでしょう。
ただ当然といえば当然。
その人たちは研修を受講したわけではないので、受講した人と知識や熱量が違います。
また、これまでの自分の仕事を正しいと思っていたのだから、新しいことを取り入れるのは、自分のこれまでの仕事を否定されたような気持ちになるのかもしれません。
自分の経験上、介護事業所が変化するのは簡単ではありません。
車でも新幹線でも、スピードが出るほど空気の抵抗を受けます。
事業所もそれと同じ。
急に変化しようとするときには、抵抗を受けるものです。
しかし、1mmでもいいので、研修を受講した後に事業所のケアが前進することを願っています。
受講生の取り組みによって、何人何十人という事業所を利用する認知症の人の生活に影響するのだから。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。