こんにちは。
スター行政書士事務所の山田です。
このブログでは、私がこれまで20年以上高齢者福祉に関わってきた経験と介護職員向けの研修でお話してきたことなどをお伝えしたいと思います。
このブログが、少しでも介護の現場で頑張る皆様のお役に立てれば幸いです。
今日は「思い込んでいませんか?」について。
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森会長が「女性が入っている会議は時間が長くなる」などと発言し、問題になっています。
実際、女性が入っている会議の時間が長くなるのかどうかは分かりませんが、森会長は「女性=話が長い」という思い込みがあったのではないかと思います。
このような思い込みは、私たちが関係する福祉分野でもあるのではないでしょうか。
先日、こんなことがありました。
私が後見人として支援しているAさんの事で、ヘルパーさんから連絡がありました。
「Aさんの家の中にたくさんいらない物があるので、処分してほしい。」
私が、
「ご本人は何て言ってますか?」
と尋ねると、
「確認していません。だって、Aさんはもう認知症で判断能力が低下しているから、聞いてもまともな答えが返ってこないです。」
福祉関係の仕事をしている人の中には、時々このように話す人がいます。
確かにAさんは、もの忘れがあり、最近のことはすぐに忘れてしまいます。
しかし、長年家の中にある物の中には、本人にしか分からない大切なものがあるかもしれません。
安易に他者が勝手に処分するわけにはいきません。
そして「認知症=まともな判断ができない」と決めつけて事を進めるべきではないと思います。
「認知症だから」
「障害者だから」
「高齢者だから」
「利用者だから」
つい、カテゴリーに分けてしまいがちです。
しかし、一人ひとりを尊重した支援をするためには、カテゴリーに囚われて、偏った見方でその人を見るのではなく、そのカテゴリーの中にいる一人ひとりに意識的に目を向けなければなりません。
福祉関係の仕事をしている人には、特に意識しなければならないと思います。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。