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【高齢者虐待防止】認知症の人の言動にイライラしたときは?

福祉施設で働いていてイライラしたり、カッとしたりすることはないですか?

私は、どちらかというと気が長い方だと思いますが、特別養護老人ホームで仕事をしているときは、ご利用者の言動に何度かイライラすることもありました。

福祉施設で起きる虐待は、計画的に行われるより、ご利用者の言動にカッとして突発的に行われてしまうのではないかと思います。

「もしかしたら、自分が虐待をしてしまうのではないか?」と、心配している介護職のお役に立てたらと思い書かせてもらいます。

自分がイライラ、カッとするのは利用者のせい?

ナースコールを連打するご利用者などいた場合には、

「もうカンベンしてくれ!」

とイライラすることはないですか?

「あの利用者はいつもナースコールが多い」

「あの利用者はいつも自分の仕事のジャマをする」

「あの利用者せいで私は困っている。」という考え方です。

私たちは、ある特定の刺激(ナースコールの連打)に対して、特定の反応(イライラして言葉遣いが荒くなる)をするようになっているのでしょうか。

ヴィクトール・フランクルの体験

フランクルの名前は、2019年の介護福祉士国家試験に出題されていたので、ご存知の方もいるかもしれません。

ヴィクトール・フランクルとは、ユダヤ人の心理学者です。

フランクルは、第二次世界大戦中にドイツの強制収容所に送られ、拷問を受け、自分の運命がどうなるか分からない毎日でした。

そのような状況の中でフランクリンは「自分はどう影響されるか自分で判断することができる」ということを発見したのです。

つまり、刺激と反応の間に選択の自由を持っているということです。

ナースコールの事例に当てはめる

先ほどの、特定の刺激(ナースコールを連打)に対して、特定の反応(イライラして言葉遣いが荒くなる)するという事例で考えてみましょう。

フランクリンによると、この「イライラして言葉遣いが荒くなる」というのは、自分自身が選択している、ということになります。

ご利用者の言動にすぐに反応せず、少し自分から離れて客観的に「自分」を見てはどうでしょうか?

そうすれば、同じ状況(ナースコールを連打している状況)が起こっている時でも、選択できる自由があることを確認できると思います。

きっと、「イライラしてきつい言葉遣い」以外の選択をできると思います。

例えば、

  • 一度お茶を飲んで落ち着く
  • 他の職員にヘルプを求める
  • 何でナースコールを押すか尋ねる
  • お腹が空いているか尋ねる
  • 体調が悪くないか確認する

などなど。

きっと、選択肢は無数に出てくるでしょう。

その中で、一番自分が「正しい」と考えることを選択し行動すれば良いのです。

そうすれば「イライラして虐待をする」という選択をする人はいないと思います。

まとめ

自分は相手のせいでイライラしているのではなく、自分が正しいと考えることを選択できる自由を持っている。

これは、ご利用者との人間関係だけではなく、色々な場面で使える考え方です。

私が介護職をやっているときにこのような考え方に出会っていれば、もっと精神的な負担がなく介護の仕事ができたかもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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プロフィール

スター行政書士事務所 山田拓郎
1999年に社会福祉法人に入社し、特別養護老人ホームの介護職・生活相談員・ケアマネージャー、グループホーム管理者として勤務。

「一人ひとりが輝ける社会の実現を目指す」をミッションにスター行政書士事務所を開業。現在は、福祉事業所の開業支援や任意後見人として活動している。認知症ケア・虐待防止研修等の講師実績多数。

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