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任意後見人の報酬

任意後見人の職務

任意後見人は、本人が認知症など精神上の障がいにより、判断能力が不十分な状況になった場合に、本人に代わって、現金や通帳の管理、ヘルパーや老人ホームとの契約締結、利用料の支払いなどを行います。

任意後見人の報酬はどのように決まるのでしょうか。

報酬額は当事者間で自由に決めることができる

任意後見契約は、委任契約という契約になります。

委任契約については、民法に規定があります。

受任者は、特約がなければ、委任者に対して報酬を請求することができない。(民法684条1項)

法律上、委任契約は無報酬が原則であり、特約で定めた場合のみ報酬を支払うことになります。

子や兄妹などの親族が任意後見人となった場合には、無報酬とする場合も多いでしょう。

しかし、専門職後見人が任意後見人となった場合には、一般的に報酬の特約をします。

そして、具体的な報酬金額や、支払い方法・時期については、本人と受任する人とで自由に決めることができます。

専門職後見人の報酬金額については、色々なサイトを見る限りですが、1ヵ月2万円以上の場合が多い印象です。

また、本人の不動産の売却をするなど通常の事務の範囲を超えた場合には、特別の報酬を支払う、という特約を定めておくこともあります。

財産状況が変わった場合

任意後見契約締結後、財産状況が変わってくることもあります。

ここで大きな出費が予測されるものについてみてましょう。

入院にかかる費用

まず、大きな出費として考えられるものには、入院費があります。

高齢になると入院期間は長期化する傾向にあります。

例えば、高齢者に多い誤嚥性肺炎で入院した場合には、病気が治癒し、再び口から食事が食べられるようになるまでに1カ月以上入院する場合も少なくありません。

入院が個室になった場合には、医療費の他に一泊1万円以上の差額ベッド代がかかることもあります。

老人ホームの利用料

老人ホームの利用料も、毎月かかる大きな出費です。

介護保険制度の高齢者施設には、特別養護老人ホーム、老人保健施設、有料老人ホーム、認知症対応グループホームなどがあります。

特別養護老人ホームは、手続きをすれば、本人の経済状況によって1カ月10万円以下の料金で利用することもできます。

しかし、認知症対応型グループホームでは15万円以上、有料老人ホームでは30万円以上かかることもあります。

現在、特別養護老人ホームは待機者が多く、すぐに入居することは難しい状況ですので、老人ホームへの入居が必要になった場合、一時的にでも有料老人ホームなどに入居することを考えなくてはなりません。

長生きした場合

長寿は喜ばしいことですが、預貯金を切り崩して生活をしている場合、長生きにより、生活にかかる費用が不足することも考えられます。

報酬額の変更

上記のように、本人の経済状況が変わった場合には、任意後見監督人の同意を得て報酬を変更するという契約をすることも可能です。

最後に

後見制度は、認知症などが原因で日常生活を送ることが困難になった人を支えるための制度です。

任意後見契約で高額の報酬設定をしたことにより、ご本人が支払いができるか不安になっては本末転倒です。

任意後見契約を締結するときには、任意後見受任者としっかり収支計画、報酬を検討することが大切です。

認知症になった場合でも、安心して自分らしく生活が送れるように、しっかりとした制度設計をしましょう。

 

ケアマネージャー資格を有する行政書士が、任意後見や死後の事務手続についてご相談をお受けしています。

相談は無料となっていますので、認知症になったときのことでご心配がある方は、お気軽にご連絡ください。

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プロフィール

  
スター行政書士事務所 山田拓郎
【事業所理念】一人ひとりが輝ける社会の実現を目指します

福祉事業所設立支援/後見業務/研修事業

神奈川県相模原市

行政書士/介護福祉士/ケアマネージャー/認知症介護指導者(認知症介護研究・研修東京センター)/上級リスクマネージャー/パーソン・センタード・ケアと認知症ケアマッピング基礎コース研修修了

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