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老人ホームと自由な生活

老人ホームと聞いて、どのようなイメージを持ちますか。

中には「不自由」や「窮屈」というイメージを持つ人もいるのではないでしょうか。

実際に、福祉施設で働いている職員もそのように感じている人も多いと思いますし、実際、私自身も20年近く働いてきましたが、自宅と比較すると不自由な一面があると思います。

では、なぜ老人ホームは自宅と比べて不自由な生活になるのでしょうか。

ここで、糖尿病のご利用者を例に考えてみましょう。

もし、糖尿病の人が自宅で暮らしていた場合、一人暮らしであれば、糖尿病であることを自覚していても、自分の好きなものを食べたり、飲んだりしていたかもしれません。

また、家族と同居している場合には、もしかしたら家族の目を盗んで食べていたかもしれません。

しかし、施設では、食事は決まったものが提供され、職員の目を盗んで間食をするということは難しい部分があります。

自分で好きなものを食べて糖尿病が悪化したとしても、他者に害を加えるわけではないので、自己決定を尊重しても良いと思います。

しかし、医師の指示の下、提供される食事のカロリーをコントロールされ、自分の好き物を自由に食べることができなくなります。

ここに不自由さを感じることになります。

つまり、本人の「好きなものを食べたい。」という欲求と、施設職員の「糖尿病を悪化させない。」という必要がズレてしまっている状況です。

特に高齢者施設は、利用者の人生の総仕上げの時に利用する施設です。

ご本人の意向を尊重することを大前提として、仮にご本人のためにご本人の欲求と異なる判断した場合でも、その判断に誤りがないか常に多職種で検討していくことが必要だと思います。

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プロフィール

スター行政書士事務所 山田拓郎
1999年に社会福祉法人に入社し、特別養護老人ホームの介護職・生活相談員・ケアマネージャー、グループホーム管理者として勤務。

「一人ひとりが輝ける社会の実現を目指す」をミッションにスター行政書士事務所を開業。現在は、福祉事業所の開業支援や任意後見人として活動している。認知症ケア・虐待防止研修等の講師実績多数。

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