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【身体拘束廃止未実施減算あり】平成30年度認知症高齢者グループホームの介護報酬改定の概要

平成30年度 介護報酬改定の概要

今回の介護報酬改定は、「団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、国民1人1人が状態に応じた適切なサービスを受けられるよう、平成30年度介護報酬改定により、質が高く効率的な介護の提供体制の整備を推進」するという内容になっています(「」内は厚労省資料より)。

改定率は、前回の平成27年4月改定時▲2.27%から一転、+0.54%になっています。

そして、全体としての主な改定のポイントは以下の4点になります。

下線部は、認知症対応型共同生活介護(以下:GH)に関連する内容です。

 

地域包括ケアシステムの増進

■中重度の要介護者も含め、どこに住んでいても適切な医療・介護サービスを切れ目なく受けることができる体制を整備

【主な事項】

〇中重度の在宅要介護者や、居住系サービス利用者、特別養護老人ホーム入所者の医療ニーズへの対応

〇医療・介護の役割分担と連携の一層の推進

〇医療と介護の複合的ニーズに対応する介護医療院の創設

〇ケアマネジメントの質の向上と公正中立性の確保

〇認知症の人への対応の強化

〇口腔衛生管理の充実と栄養改善の取組の推進

〇地域共生社会の実現に向けた取組の推進

 

自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現

■介護保険の理念や目的を踏まえ、安心・安全で、自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスを実現

【主な事項】

〇リハビリテーションに関する医師の関与の強化

〇リハビリテーションにおけるアウトカム評価の拡充

〇外部のリハビリ専門職等との連携の推進を含む訪問介護等の自立支援・重度化防止の推進

〇通所介護における心身機能の維持に係るアウトカム評価の導入

〇褥瘡の発生予防のための管理や排泄に介護を要する利用者への支援に対する評価の新設

〇身体的拘束等の適正化の推進

 

多様な人材の確保と生産性の向上

■人材の有効活用・機能分化、ロボット技術等を用いた負担軽減、各種基準の緩和等を通じた効率化を推進

【主な事項】

〇生活援助の担い手の拡大

〇介護ロボットの活用の促進

〇定期巡回型サービスのオペレーターの専任要件の緩和

〇ICTを活用したリハビリテーション会議への参加

〇地域密着型サービスの運営推進会議等の開催方法・開催頻度の見直し

 

介護サービスの適正化・重点化を通じた制度の安定性・持続可能性の確保

■介護サービスの適正化・重点化を図ることにより、制度の安定性・持続可能性を確保

【主な事項】

〇福祉用具貸与の価格の上限設定等

〇集合住宅居住者への訪問介護等に関する減算及び区分支給限度基準額の計算方法の見直し等

〇サービス提供内容を踏まえた訪問看護の報酬体系の見直し

〇通所介護の基本報酬のサービス提供時間区分の見直し等

〇長時間の通所リハビリの基本報酬の見直し

平成30年度 GHの主な改定のポイント

GHの主な改定のポイントは、以下の点になります。(平成30年3月に出たQ&Aのみ記載しています)

 

医療連携体制加算Ⅱ・Ⅲ(新設)

医療連携体制加算について、協力医療機関との連携を確保しつつ、手厚い看護体制の事業所を新たな区分として評価する。

<現行> <改定後>

医療連携加算 39単位/日

※GH職員として又は病院等や訪問看護ステーションとの連携により看護師1名以上確保

医療連携体制加算(Ⅰ) 39単位/日

※GH職員として又は病院等や訪問看護ステーションとの連携により看護師1名以上確保

医療連携体制加算(Ⅱ) 49単位/日(新設)

※GH職員として看護職員を常勤換算で1名以上配置

ただし、准看護師の場合は、別途病院等や訪問看護ステーションの看護師との連携体制が必要

※たんの吸引などの医療的ケアを提供している実績があること

医療連携体制加算(Ⅲ) 59単位/日(新設)

※GH職員として看護師を常勤換算で1名以上配置

※たんの吸引などの医療的ケアを提供している実績があること

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

栄養スクーリング加算(新設)

管理栄養士以外の介護職員等でも実施可能な栄養スクリーニングを行い、介護支援専門員に栄養状態の係る情報を文書で共有した場合の評価を創設

5単位/回(6カ月に1回を限度とする)

 

生活機能向上連携加算(新設)

外部の通所リハ事業所等のリハビリテーション専門職や医師が訪問し、共同でアセスメントを行い、個別機能訓練計画等を作成することを評価する。

200単位/月

 

身体拘束廃止未実施減算(新設)

身体的拘束廃止未実施減算について、身体拘束等のさらなる適正化を図る観点から、身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会の開催等を義務づけ、その未実施の場合の減算率を見直す。

所定単位数×10%/日

1.身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の入所者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録すること。

2.身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会を3月に1回以上開催するとともに、その結果について、介護職員その他従業者に周知徹底を図ること。

3.身体的拘束等の適正化のための指針を整備すること。

4.介護職員その他の従業者に対し、身体的拘束等の適正化のための研修を定期的に実施すること。

※上記の委員会については、運営推進会議を活用することができる。

Q&A

Q:新たに基準が追加された体制をとるためには準備が必要であると考えらえるが、何時の時点から減算を適用するか。

A:施行以後、最初の身体拘束廃止に係る委員会を開催するまでの3ヶ月の間に指針等を整備する必要があるため、それ以降の減算となる。

 

地域密着型サービスの運営推進会議等の開催方法・開催頻度の見直し

運営推進会議等の開催方法や開催頻度について以下の見直しを行う。

現在認められていない複数の事業所の合同開催について、以下の要件を満たす場合に認める。

ⅰ 利用者及び利用者家族については匿名とするなど、個人情報・プライバシーを保護すること

ⅱ 同一の日常生活圏域内に所在する事業所であること

ⅲ 合同して開催する回数が、1年度に開催すべき運営推進会議の開催回数の半数を超えないこと

ⅳ 外部評価を行う運営推進会議は、単独開催で行うこと

 

以上が、GHに限定した平成30年度介護報酬改定でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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プロフィール

  
スター行政書士事務所 山田拓郎
【事業所理念】一人ひとりが輝ける社会の実現を目指します

福祉事業所設立支援/後見業務/研修講師

神奈川県相模原市

介護福祉士/ケアマネージャー/認知症介護指導者(認知症介護研究・研修東京センター)/上級リスクマネージャー/パーソン・センタード・ケアと認知症ケアマッピング基礎コース研修修了

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