プロフィール

氏名 山田拓郎
生年月日 1973年7月13日
出身地 神奈川県相模原市
学歴 町田福祉専門学校・日本大学法学部・日本大学大学院法務研究科(中退)
保有資格 行政書士・介護福祉士・介護支援専門員
所属 神奈川県行政書士会、一般社団法人コスモス成年後見サポートセンター、一般社団法人さがみハピネスカムズトゥルー理事
修了研修 認知症介護指導者養成研修(認知症介護研究・研修東京センター)、パーソン・センタード・ケアと認知症ケアマッピング(DCM)研修 基礎ユーザー、上級リスクマネージャー(全国社会福祉法人経営者協議会)、実務者研修教員講習会
職歴 特別養護老人ホーム(ケアワーカー、生活相談員、介護支援専門員)、認知症対応型共同生活介護(管理者兼計画作成担当者)
第三者委員 NPO法人ニューライフ、就労継続支援B型事業所WaterColor、就労継続支援B型事業所シンドバットENガーデン、就労継続支援B型事業所ななほし

行政書士の山田と申します。

19年間の社会福祉法人勤務を経て、福祉を専門にした行政書士事務所を開業しました。

当事務所では、福祉サービス事業所の設立支援、任意後見契約、認知症ケアや権利擁護の研修を主な業務としております。

ここでは、私の社会福祉法人勤務時代の経験も含めて自己紹介をしたいと思います。

社会福祉法人勤務時代

高齢者福祉施設勤務

私の社会福祉法人勤務の出発点は、特別養護老人ホームの介護職員です。

それは、まだ介護保険が始まる前の1999年のこと。

それまで生きてきた中で、ほとんど人の役に立ったことのなかった自分にとって、介護の仕事は、ご利用者やご家族から感謝の言葉をいただくことができる、とてもやりがいのある仕事でした。

しかし、その当時の特別養護老人ホームは、一斉一律の集団ケア。

起床や食事、排泄、入浴などの時間が施設で決められており、その時間に合わせてご利用者が生活をするというケアです。

「もっと一人ひとりのご利用者に合わせたケアが実践したい。」

そんな想いが強くなりました。

特別養護老人ホームで約5年介護職員として働いた後、認知症対応型グループホームに転職をしました。

グループホームを選んだのは、小規模でご利用者一人ひとりに合わせたケアができると思ったことのほかに、認知症の人と関わるのが自分に合っていると感じていたからです。

グループホームでは、管理者や計画作成担者として仕事をさせていただきました。

約5年グループホームで勤務した後、同一法人内の特別養護老人ホームに異動することに。

特別養護老人ホームでの仕事は、生活相談員兼ケアマネージャー。

主に、入居を希望する方からの相談やご利用者のケアプランを作成していました。

特別養護老人ホームで働いていた時は、入居希望者のご家族や担当ケアマネージャーから1,000件以上の相談を受けたと思います。

その経験は、行政書士として仕事をしている今日でも、とても役立っています。

司法試験に挑戦

福祉の仕事をしている中で「人権」や「権利擁護」についてもっと学びたい、考えるようになりました。

そのためには、法律の知識が必要です。

生活相談員やケアマネージャーの仕事に不満があったわけではありませんが、

「法律家になりたい」

という気持ちが段々と強くなってきました。

そして、司法試験に挑戦しようと本気で考え始めました。

一度「○○がやりたい!」と思ったら、自分が納得するまでやってみないと気が済まない性格。

家族もそのことを理解していたようで、快く?賛成してくれました。

猛勉強をして、2016年4月、日本大学法科大学院(ロースクール)に入学することができました。

仕事を続けながらの通学だったので、平日は18:30~21:40まで授業を受け、0:30に帰宅。

食事・入浴の後、1:30に就寝。

土・日曜日は、自習室や図書館で、最低10時間は勉強するという生活でした。

このような毎日でしたので、家族と会う時間もほとんどありません。

子どもたちには、寂しい思いをさせてしまったと思います。

挫折

私は、ロースクールに入学した時に決めていたことがあります。

それは「1年間悔いの残らないように勉強して、結果がでなければ司法試験は諦めよう。」ということでした。

1年間、週末以外家族と食事をすることができず、もちろん、子供と遊ぶ時間もない。

大好きなお酒も我慢して、1年間本気で勉強をしました。

しかし、定期テストは散々たるもので、順位は下から数えたほうが早いという結果でした。

自分の中では惨敗です。

その結果を受けて、ロースクールを1年で退学することを決めました。

行政書士試験に挑戦

2017年3月ロースクールを退学し、4月からは通常の日々に戻りました。

そんな中、たまたま手にした本の中に、ソーシャルビジネスに関するものがありました。

ソーシャルビジネスとは、子育て・高齢者・障がい者の支援や、地方活性、環境保護、貧困、差別問題など地域課題の解決を目的として、収益を上げつつ、継続的に取り組む事業のことです。

ソーシャルビジネスに関連した本を読んだり、イベントに参加したりする中で、社会的な課題を解決するために、高い志をもって挑戦する人たちがいることを知り、とても刺激を受けました。

私は、これまで自分が培ってきた福祉や法律の知識を生かして、このような人たちを支援できないか、と考えるようになりました。

そして、色々と調べる中で、行政書士の資格を取得すれば、起業するための第一歩である法人設立や、許認可事業を開始する際のサポートができること、設立後も許認可の更新など様々な支援が可能であることが分かりました。

また、成年後見人として地域の認知症の人の支援もできます。

行政書士として、福祉事業所の開業支援がしたい、認知症の人の支援がしたい、と思っても、法人の兼業禁止規定があるためできません。

経済的に安定している今の仕事を辞めて、行政書士として開業するか。

それとも、これまでお世話になってきた法人でこのまま仕事を続けるか。

簡単には決められません。

すでに開業している行政書士の話を聞いたり、本やネットで行政書士の仕事について調べる日々が続きます。

ちょうどその頃、行政書士試験の願書受付が始まっていました。

開業するか仕事を続けるか決断できないまま試験だけは受けようと思い、急いで願書を提出し、再び法律の勉強を始めました。

そして、2017年の試験に(運よく)合格することができました。

(「運よく」というのは、自分が合格した年の試験は近年まれにみる合格率の高さでした)

開業することを決断する

私は、これまで福祉の仕事をしてきて、たくさんの人達から色々なことを教わってきました。

特に、高齢者施設のご利用者からは本当に多くのことを学びました。

その中でも、私に大きな影響を与えたもの。

それは「人は例外なく最期を迎える。」ということでした。

多くのご利用者が自らの体を使って教えてくれたことです。

それを実際に体験できたのは自分の大きな財産になっています。

「人は必ず最期を迎える。だから生きている間に後悔のないよう自分のやりたいことをやろう!」

家族とも話し合い、長年、働いてきた社会福祉法人を退職し、行政書士として開業することを決断しました。

「後ろは振り返らず、前を向いて頑張りなさい。」

これは、働いていた特別養護老人ホームの施設長から最後にかけていただいた言葉です。

行政書士事務所開業

長年お世話になった社会福祉法人を退職し、福祉事業の開業支援と成年後見を専門にした行政書士事務所を開業しました。

開業したばかりのころは、「あれもやりたい」「これもやりたい」と、期待で夜も眠れないほど気分が高揚していたのを覚えています。

しかし、開業したばかりで仕事の依頼が来るはずもありません。

開業後3~4ヵ月は、知人から契約書作成や、研修講師のご依頼がポツポツ入るだけ。

住宅ローンや生活費でお金がどんどん減っていくばかりです。

開業当初は期待で眠れなかったのが、徐々に不安で眠れなくなりました。(笑)

とにかく何か行動していないと不安。

開業にあたり、後見人として高齢者を支援したいと考えていたため、相模原市内の居宅介護支援事業所に片っ端から開業の挨拶に行きました。

ガソリン代を節約するため、移動はできるだけ自転車。

合計100件近く回ったと思います。

あいさつ回りの途中、一人公園で、家族が握ってくれたおにぎりを食べていたのは今ではいい思い出です。

現在の業務活動

現在では、包括支援センターや居宅介護支援事業所のケアマネージャー、高齢者福祉施設等から、家族のいない高齢者に関するご相談を月に2~3回いただき、後見人として高齢者を支援しています。

また、福祉サービス事業所の開業や法人の設立のご依頼をいただくようにもなりました。

これからも「理想の福祉サービス事業所を作りたい。」という志を持った方、「高齢になっても安心して暮らしたい。」という方たちのお力になれれば幸いです。

 

長いプロフィールを最後までお読みいただきありがとうございました。