今日は、1月2日。
今年も箱根駅伝がやっています。
箱根駅伝は、毎年多くの人が楽しみにしているイベントです。
今日は、箱根駅伝と認知症について書いてみたいと思います。
認知症の中核症状として、時間の見当識障害があります。
時間の見当識障害が起こると、その名の通り時間の見当がつかなくなり、日常生活のリズムが乱れてきます。
時間の見当識に障害がない人であれば、「今が何時ころで、これから○○をする」などと、見当をつけながら生活を送ることができます。
しかし、見当識障害があると、それが分からなくなる。
ご本人はとても不安な状態に置かれているのではないかと思います。
認知症の人が「次、どうしたらいいの?」などと不安そうな表情で訪ねてくるのも、時間の見当識障害が出現していることが関連していると思います。
残念ながら、見当識障害を改善するための薬はありません。
しかし、介護者の支援によって不安な状態を軽減することは可能だと思います。
そこで先ほど書いた、箱根駅伝。
きっとお正月は、箱根駅伝を見ながらおせち料理を食べた経験のある方も多いと思います。
認知症になり、時間の見当識障害が出現しても、過去の経験を再現することにより安心することもあります。
箱根駅伝を見ながらおせち料理を食べる。
会話の中に「今日は1月2日ですね。」「これからお昼ご飯の準備をします。」などと日にちや時間がわかるような言葉を入れる。
このような声掛けをしてみてはいかがでしょうか。
そして、少しでも時間があれば、ご利用者の隣に座って昔どんなお正月を過ごしていたか聞いてみるのもいいかもしれませんね。