スター行政書士事務所士の山田です。

今日は、センサーについて書いていきます。

【福祉施設とプライバシー】センサーについて

現在、介護業界では、深刻な人材不足に悩まされています。

国は。介護職の仕事量を減らすために、これまで人がやってきたことを、代わりにロボットにやらせようと取り組んでいます。

厚生労働省:介護ロボットの開発・普及の促進

介護ロボットの中に、「センサー」があります。

センサーは、介護職員が行う巡視に代わって、利用者の睡眠の状態や、呼吸、心拍数などを計測し、異常があった場合にはアラームで職員に知らせるものです。

このセンサー、最初に書いたように、本来は、職員の仕事量を減らすためのもの。

しかし、使い方次第では、ご利用者のプライバシーを侵害し、不快な思いをさせてしまうこともあるかもしれません。

ご利用者側からのセンサー

センサーを利用者の立場から見たときはどうでしょうか?

例えば、

夜間、ふと目が覚めたら、すぐに職員が「眠れませんか?」「まだ、夜中ですから寝ていて大丈夫です。」などと声をかけに来た。

きっと、なんで職員が声をかけに来たのか不思議に思ったり、何か監視されているのではないか、と思う方もいるのではないでしょうか。

センサーを使用していることを知らなければ、自分はそのように思うでしょう。

利用するのは「人」。

センサーを使うのは「人」。

センサーには、プラスの面だけではなくマイナスの面もあることを理解して、「人(職員)」が、利用者のプライバシーと職員の負担軽減との調和のとれた使い方のルールを決めなければなりません。

例えば、

①センサーを利用するときは本人に意向を確認する。

②緊急時以外は訪室しない。

③一定期間使用後、本人と職員で効果を検証する。

など。

「親切という名のおせっかい。そっとしておく思いやり」

相田みつをさんの言葉です。

「思いやり」は、ロボットにはできませんね。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。